トリガー・ハッピー

オタク、限界

人はみな孤独なろくろ職人/はじめてのお茶会他

 
オタクのみんな〜〜!!ろくろ、回ってる?
私はターンテーブル並みに回ってるので気分は売れっ子DJです。
最近は毎週宝塚に行って公演を見たり、公演を見ずにヅカオタと7時間宝塚の話だけしたり、宝塚店と名のつく飲食店に入って宝塚を感じるなどしています!自分でも気が狂っているとは思うけど、なんとなくヅカオタって名乗るのがおこがましてくて、何故か宝塚にいがちな一般人みたいな顔をしていますが、普通にやばいとは思っているので親には隠しています。
近頃は宝塚にいらっしゃるキッズとそのママンの会話を聞いてわけもなく涙が出ます。
 
「このパンフレット買う」
「えーーっ○○ちゃん、その公演見てないでしょ」
「でも今日××さんかっこよかったんだもん!」
「もう仕方がないなあ」
 
っていう会話にこの間遭遇して、限界オタクは泣き崩れそうになりました。
光がある。そこにはまっすぐな光がある。きっとこのキッズは自分でお金を貯めて公演に行くようになるのでしょう。そしていつの日か贔屓を見つけるのでしょう。あたたかい光がそこにはある....。
「お母さん、そのパンフレット自分に買わせて貰えませんか」って言う代わりに(May the Force be with you...)って頷いておきました。歴戦のジェダイなので。
 
お茶会の話
 
☆3 私(狂)ピックアップ召喚の話は置いといて*1、先日ヅカオタとしての階段を一歩登りました。お茶会に行きました。お茶会に....。
 
 
お茶会。
若手俳優で言うところのバースデーイベントとかリリースイベントに近いものだと思います。ただそれらのイベントと違って基本的にレポ禁止。なのでお茶会という名称は知っていても、そこで繰り広げられている詳細は行った人にしか分からないのです。
そういうある意味閉鎖的なところが「宝塚」っぽいな〜!と思います。(良い意味で!)
レポ禁なので当然内容はあげませんが、とにかくめちゃくちゃ楽しかった!!とだけ書きます。やっぱり初めてで色々と不安だし緊張もありましたが行ってよかった!という気持ちしか残りませんでした。
 
今回のエントリはお茶会楽しかったぞいということを書きたかったのでここで終わってもいいわけですが(レポ禁だし)、なんかそれじゃあつまらんなと思うので、私がはじめてのお茶会に無事に行って帰ってくるまでのふわっとした流れを書きます!面白いかは分からん!
 
 
〇準備編
・申し込み
 
お茶会は申し込みから始まっている。気をぬくな。
前々からお茶会行きたいなという気持ちはあったが、劇場の会の人に話しかけるのがちょっと躊躇われる...と思っていたところにフォロワーさんが声をかけてくださる。圧倒的感謝。初めての場所に単騎で出陣するの怖かったしほんとにありがたかったです!!
 
・事前物販
強大なパワーを感じる。会のみで取り扱っているお写真やグッズを買える。当日は混むとのことで行きました。
財布がイカれました。
 
前日
・装備(服装)
 
私はお洋服好きで特にお芝居観に行くときとか特別な日に着て行くお洋服を考えるのが三度の飯くらい好き!なので、お茶会と言う名のもとオシャレできる機会がサイッコーに楽しかった!
周りのヅカオタはお茶会のために“ちょっとしたパーティー”に着て行く服を買ったりヘアメイクしたりしていてそれも羨ましかったので自分もそこに参加できるのが嬉しかったです。
悩んだ末ちょっとシックなミニワンピで行きましたが、思っていたよりもカジュアルな格好の方も多くて、みんな自分の着たい服で参加できる雰囲気の良い場だな〜と思いました。ムラの方がカジュアルとか娘役さんのお茶会はフォーマルな服装が多いとかそれぞれ違いがあるみたいです。
ワカハイオタクのクセが抜けず、公演モチーフのピアスとか探すの楽しかったー!
せっかく特別な時間なので自分が一番テンションの上がる服で行きましょう!
 
・お手紙を書く
 
かつてワカハイオタクだった私はお手紙書くことが超すきだったので、今回も何かしら書いていこうと思っていたのですが、書きたいことが多すぎて逆に何を書けばいいのか分からなくなる。溢れるこの想いを言葉にすると多分便箋20枚くらい要ると気付いて、とりあえず「挨拶」「好きになった経緯」「今回のお芝居の感想」「産まれてきてくれたことへの感謝」を書いた。重い。
 
・早く寝る
 
オタクは寝るのが遅い。早く寝ろ。
 
〇当日編
・当日観劇
 
お茶会が決まった時から当日は観劇してから行きたいな〜と思っていたのでそのようにチケットを手配しました。当然公演のお話をするわけですから、当該公演は見ておいて損はないです。
宝塚のチケットは無い/Zeroでおなじみであらゆる先行を制したものが勝ちますので、気合い入れていきましょう。最近は貸切が楽しいと気付いてしまったので破産しそう。
 
・会場
 
言わずと知れた宝塚ホテル。行くのは初めてでした。公演中の舞台のお写真が飾ってあり、阪急阪神ホールディングスの絶大なパワーを感じる。明らかなヅカオタが溢れているのでなんか安心する。
 
・ウェルカムボードの可愛さと会場のデカさの両方におののく
 
ウェルカムボードめ〜〜ちゃくちゃかわいい!!みんな並んで一緒に撮ってる方ばっかりだったけど、自分の顔に対して無の私はウェルカムボード単体でお写真を撮りました。
会場が思っていたより全然大きくてヤバイ。人もめちゃいる。オタク一挙集合!って感じ。さあ飲み干すのだ仲間がいるひとりじゃない。
 
・いろんなギャップに振り回されて酔う
 
舞台に立っている姿とスカステなどのメディアに出ている姿、たまーに拝見する入出時の対応と今回の不特定多数のファンを目の前にした対応があまりにも違いすぎて衝撃だった....。もし今回お茶会に参加していなかったら今後お芝居を見ても全然違った印象を受けてたと思う。詳しくは言えないけどほんとにすごい人に出会ってしまったって少し怖くなった。
このお茶会に参加しなかったパラレルワールドがあればその世界の私は全く違った印象を持ったまま応援していたと思う。
(その点に関しては行ってよかったのか悪かったのか正直わからなくて悩んでいる)
 
・おうちに帰って色々思い出して百面相する
 
公演の話がすっごく面白かったので終わった瞬間覚えてる分だけバババとメモに打ち込みパンフレットとかルサンクを見返して作品に想いを馳せたり面白かった裏話とか顔(顔が良い)を思い出してニヤけました。
 
〇後日篇
 
・お茶会から一週間しないうちに前物販分のお写真が届いて余韻と元気をもらう。
サイコ〜のタイミングすぎてドラミングした。
 
〇総括
 
オタクはろくろを回してる時誰しも無骨な職人になるわけじゃん。山奥のにある孤独な小屋に一人こもって黙々と陶芸やってるわけじゃん。たまに訪れる客に「ワシの作る陶芸を理解できない奴は帰れ」って怒鳴ったりしながら。
そこにタカラジェンヌも「私も陶芸やってましてね...」って自分でろくろ回して作ったものを持ってきてくれる機会なわけ。*2
そんでオタクは「えっその陶芸超いいじゃん、侘びじゃん」ってなるわけ。
それがお茶会でした。
自分が作品について考えた上で演者の解釈を聞けるのはそう無い機会です。他の舞台とかだと雑誌とかであるかもしれないけどやっぱりそんなに深く掘ってるものではないと思う。
しかもそれを本人から聞けるってめちゃくちゃ貴重だと思う。そういうのを楽しめる人はお茶会すごく楽しいんじゃないかと思った。
実際私は登場人物の行動の意味についてさらに深く考えさせられたし、作品の捉え方も変わった。
こういう物語を理解する上で重要な補助線となる話を聞ける機会はこの場だけでありレポ禁なので来ないとその情報を得ることはできずにオタクは死に、地縛霊になります。
お茶会で聞いたお話を経てから作品を見たいと思い次の日も当日券で鑑賞したのですが、やはりお話を聞く前と後では感じ方が全く違いました。
と言っても、私は今回のお茶会が初めてなので他の会がどのような話をしているのかは分からないのですが...。参加したお茶会はお芝居がシリアスなのもありかなり演者さんのイメージを深掘りするような時間が多かった印象です。
考察オタク的にメモを取れない代わりに覚えとかないといけない内容を頭の中で反駁するのと、単純に美しい顔を目に焼き付けたいという欲望の板挟みで終わった後はヘロヘロになる程集中した二時間でした。濃かった...!
今後気になるお茶会があれば軽率に参加するべきだと強く思いました。皆さんもガンガンろくろ回しましょうね!
 
 
宝塚、時経つの早すぎん?って話
 
狂ったように通った宝塚花組公演も終わり、月組エリザベートで一色の宝塚。毎度言うけど宝塚の世界は時が経つの早すぎ。この前まで花組始まった〜!と思ったら終わっていた。世の中の時間の流れと宝塚の時間の流れ、絶対ズレてる。

 これ。

 
先日早くもエリザベートを見て、ちゃぴちゃんの「私だけに」で号泣し、珠城さんのエネルギッシュなトートの健やかさにほっこりし、月城ルキーニのフィナーレお衣装に暴れ散らかしました。月組、サイコー。
もう一公演だけ...と呟いたところ「他組は一公演までって決めてなかったっけ」と友達に言われて「いや、一公演とは言ってない。一公演くらいって言った。なんなら三公演まではセーフだから」と訳のわからないことをちょっと怒りながら言いました。ごめん。
とにかくチケットがないので、命がすり減りますが当日券頑張りたいと思っています。
 
来月は東宝花組です。遠征楽しみ。花組が夏メドレーを歌う限り10月は夏。そこんとこ頼むよ地球。
 

*1:どうでもいいけどヅカオタ業界fgo課金してる人多いね

*2:それを正解品と言うかは微妙だと思う。本人が見て感じたものが全てだし

Stop the season in the “HANAGUMI”/〜BEAUTIFUL GARDEN〜百花繚乱〜を見て最高の夏を確信している

おっはよーございます!(赤ブー)

 

暑すぎワロタ!ところでヅカオタのみんな、ビューティフルガーデン略してBG見た?まだ?じゃあ、この記事は見ない方がいいと思うけど、俺は勝手に言いたいこというからよ、着いてこれる奴だけ着いてこいよな!

 

野口幸作、止まらないオタク

 

野口幸作という人は守備範囲の広いオタクである。

たまに知り合いの知り合いくらいにあらゆるジャンルを通ってきたモンスターのようなオタクがいる。こちらが何を言っても、まるで熟練の日本料理人が生簀から生きた魚を流れるように掬うかのごとく全てを拾ってくれる。私は彼女達が好きだ。

野口幸作はそんなオタクによく似ている。とにかく守備範囲が広い。日本海くらい広い。

我々は以前、「SUPER VOYAGER!」というショーを見た。そこには暴風雪(ブリザーズ)という若手アイドル集団がいた。宝塚に来て、アイドルを見るとは微塵も思っていないかった当時宝塚初体験の私はびっくりしてちょっと泣いちゃいそうだった。赤ちゃんが俗世に慣れなくて泣くようなものである。顔の良い男がキラキラしたステージで歌って踊っている。我々オタクはそんな単純な光景のために、いくらでも金を費やせる。私と友人はそれを機に家計簿の欄に「宝塚」の一文を追加した。

そこで使われていた曲は「Hard Knock Days」ここでピンとこない人は多い。歌手はなんとGENERATIONS from EXILE TRIBE。エグザイル。友人にそれを教えてもらった時には千鳥のノブのツッコミを踏襲したスタイルで「エグザイル!」と食い気味で答えてしまった。紛れもなく、正々堂々とエグザイルだった。

GENERATIONS from EXILE TRIBE / 「Hard Knock Days」Music Video ~歌詞有り~ - YouTube

 

例にもれず、私はEXILEに対する感情が無だった。今ではHiGH&LOWを乗り越えて、かる〜〜くメンバーが分かるようになった。結局曲を聴く様になるでもライブに行くようになるでもなく、HiGH&LOWに出ているメンバーのことをうっすら応援し、たまにHiGH&LOWのアルバムを聴く、と言ったところに落ち着いている。(多分オタクの才能がなかった)しかし以前に比べて格段に好意を持っている。

なので、GENERATIONSの曲が使われていることに対して、熱狂的なファンでないにしろ少なからず「分かり」を感じていた。

宝塚で少し前のジャニーズの曲が歌われることは知っていたが、ここにきてLDH。野口氏の鋭いパスに、ヅカオタ新入生の私は腕を伸ばすこともできないまま、立ち尽くしていた。

そして全国ツアー。都合がつかず観劇することは叶わなかったが、雪担の友人はもちろん通っていた。前情報で新たなアイドルグループが組まれるとは聞いていた。Snow Storm(吹雪)。うむ、また同じ曲かな?ジャニーズかも、と胸を踊らせ初日に行った友人に聞いた。

 

「ボイメンだった」

 

ボイメン!!BOYS AND MEN!通称ボイメン!!

鋭い、鋭角!!ボイメン!!!大学時代の友達にボイメンのために大阪から名古屋まで毎週通っていた猛者がいたのと仮面ライダー鎧武のオタクを一時期やっていたためそこそこ身近ではあるが、まさかここで再会するとは。ボイメン、元気だったか?ちゃんと食ってるか?俺は最近宝塚にハマってんだ。

野口先生はドッチボールをしたら、内野に気をとられた人にもう一つボールを持ち込んで外野から当てるのが上手いことで有名だった。外野の野口と呼ばれていた。とりあえずボールは野口に渡しとけって言われてた。(偏見)

まさかボイメンが使われることなんて微塵も考えてなかった私は、何故か悔しさを覚えた。そんな攻めのプレーが許されるのっていっつも野口くんだけじゃん。私ももっと攻めた生き方したいよ.....!しがないサラリーマンの私はいつしか野口先生に憧れを憶えていたのだ。(ちなみに私の考える攻めた人生というのは推してる先輩のプレゼン中にキンブレを振るとか、賃貸のマンションの天井に穴をぶち打ち開けてミラーボールをつけることなどである)(後者はもうやってたわ)

 

そして来たる7/13。BEUTIFUL GARDEN初日。私はひたすら薄目でTLを見た。自分の初日は7/14。一日我慢すれば見られるのに気になってしまう、それがオタクの性。視界に引っかかったそこには「れいちゃんとマイティーの青春アミーゴ」とあった。

前情報として歌劇でまた前回のようにアイドル(仮)のシーンがあるとは知っていた。もうその時点でギャア!やめてくれ!と思っていた。

 

そしてそして7/14。自分にとっての初BG、俊速で爆萌えした。

「贔屓 is so cool and beauty and wonderful and lovely and splendidi!! How cute she is...oh no I can not believe that I live in the same dimension as her...」

と軽くテンション高めのオタク外国人観光客になってしまうほど最高だった。(ネット翻訳)

ANNA SUIを彷彿とさせる世界観がドンピシャに好きだし、強めのオラついたオープニングも驚くほど肌に馴染む。野口先生、今度好きな乙女ゲーム山手線ゲームしよ!ってほどにRej●tの世界観。銀橋渡りの衣装なんか、シチュエーションCDのジャケットか??って、オタクは思った。なによりも夏メロが最高に盛り上がってめちゃくちゃ楽しかった...。柚香さんの「シーズン・インザ・サン」はマジで季節を止める力があるし、「夏を抱きしめて」で上品な衣装でしっとり踊ったあとに「HOT LIMIT」のイントロで挑戦的な表情で身体を揺らす明日海さんと仙名さん、ムッチャ好き。鳳月さんの「ジラされて熱帯」は後世に残したい。文化として。

噂の89期×95期は「アヒィ」って声に出た。

 

それで本題のアイドル(仮)のシーン。

参考までに、私は軽〜〜くKinKi Kidsのオタクである。シンメが好きなのだ。狂うほど、好きなのだ。お互いをお互いで補うその不完全さ、歪さ、エモである。

そこに柚香光と水美舞斗の同期を持ってきた野口先生はオタクの極み。

言うまでもないことだけど、後ろのスクリーンにメンバー紹介動画が流れた時には心のそこから爆笑しちゃった。暴風雪の時にこれいけるんじゃね...?って気づいてしまった先生はついに完全なるアイドルPR動画を完成させてしまった。我々も、阪急のお偉いさんも野口先生の世界に麻痺しつつある。

問題は曲である。EXILE、ボイメンと来てもう地下アイドルとか来てもおかしくない、なんなら若手俳優舞台の曲とか来るか...?と身構えていた。

 

オリジナルだった。

 

なんか聞いたことのあるようなメロディにノリのいいダンス、オラついた歌詞。絶対なんらかのオタクコンテンツからの引用だと思わざるを得ないオタクが大好きな曲だったのに!オリジナル!野口先生はオタクの心を弄ぶことに目覚めてしまった。

なんなら野口先生はアイドルをプロデュースしたいのではないかなと思う。EXILEやボイメンの曲を使ってタカラジェンヌの調理の仕方を実験しているのではないか...。彼的に95期が美味しいようなので、今後は桜木みなとさんとか月城かなとさんとかが餌食になるのかもね!(言い方)それとも95期全員集めてアイドルユニットとか組まされちゃうかもね!

もちろん賛否両論あるだろうけど、単純に楽しい×楽しいは超楽しいので私は野口先生のことめっちゃ応援してるし今後絶大な権力を握って欲しいと思ってる。そんで私の好きなあらゆる乙女ゲームの脚本を書いて欲しい。癒着したい。

とりあえず野口先生、今度パセラとか行って好きな乙女ゲームの話とかしよ!僕はBLACK WOLVES SAGAくん!

 

BLACK WOLVES SAGA -Weiβ und Schwarz-

メヨーヨ・フォン・ガバルディ(演:柚香光)すぎん?

 

限界オタクは博多座の夢を見るか?前編/万葉ロマン あかねさす紫の花 レビュー・ファンタスティーク Santé‼︎〜最高級ワインをあなたに〜

※ドキュメンタリー風でお届けします。

五月某日の22:00過ぎ、限界オタク(20代)は飲み会が終わり、家に帰って鍵を開けようと一生懸命電車のICカードを鍵穴にタッチしていた。そして次の瞬間思った。「そうだ、博多座に行こう」

博多座ーー。それは空想の土地である。否、正確には空想の土地であった。限界オタクの前にいつのまにかくっきり現れた博多座という現実。それはいつしか限界オタクの原動力となる。

スタッフ「いつから意識し始めたんですか?」
オタク「元々は行く気は全くありませんでした。一月に花組に出会った当初は若手俳優のオタク全盛期でしたし、宝塚大劇場もすぐそばにありましたしね」

限界オタクははにかむ。

オ「四月から環境が変わり、ストレスに耐えきれなくなり気づいたら博多行きを決めていました」
ス「救いを求めたんですね」

今回は前後編に分けて、社会の波に揉まれ心を失ったオタクが博多座に行き人間性を取り戻す様子に密着する。

五月中旬

ス「こんばんは」
オ「お疲れ様です」

大きなスーツケースを持った限界オタク、今日は前入りである。

ス「どこに泊まる予定ですか?」
オ「あまりにも突発的だったので、高いホテルしか残っていませんでした。なので今回はホステルです」

今回の宿はBOOK AND BED TOKYO FUKUOKA。東京なのか福岡なのかは瑣末な問題だという。

FUKUOKA | BOOK AND BED TOKYO

 

オ「うちらオタク、心の居場所が全てじゃないですか。そういうの、大事にしていきたいなって」

泊まれる本屋で話題のこのホステル。限界オタクは読書がまあまあ好きだが、今夜はそれどころではない。高まる感情。

オ「あ、やばい」
ス「どうしたんですか?」
オ「ホテル、キャトルレーヴの隣でした」

爆笑の後、爆笑。
パルコにあるのは知っていたが、まさかのキャトルレーヴの真横であった。めっちゃ宝塚好きな人みたいで恥ずかしいな...と思ったけど限界オタクはめっちゃ宝塚好きなので照れる必要はない。

時刻は22:30。限界オタクは早くも就寝の準備を始める。

スタッフ「もうお休みですか?」
オタク「あ、はい。明日は5時半起きなので」

オタクの朝は早い。特にヅカオタの朝は異様に早い。

オ「おやすみなさい」

 

翌日

7:00、オタクの姿は博多座にあった。

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スタッフ「おはようございます」
オタク「あ、お疲れ様です」
ス「朝、早いですね。」
オ「まあそうですね、でもチケットのためなので」
ス「当日券ですか?」
オ「そうです。突発的な予定だったので、チケットを前もって入手していませんでした」

この時間でもオタクは10番目である。

オ「一番の方何時に来たんでしょうか」

折りたたみ椅子を広げながら呟く。

オ「私にとってはじめての劇場だし地方だし予想が難しいですね。オタクとオタクの探り合いですよ(笑)」

軽口を叩くがしかしその目の奥は燃えている。
10時になると劇場が開き、券売場前の椅子に案内される。なんと昼夜両方のチケットが買えるらしい。

オ「え?マジ?」

隣のご夫婦がマジだよって言ってくれた。マジだった。

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「やっちゃったな〜〜。五月、虚無食うしかないですね(笑)」なんと昼夜買っちゃった限界オタク。ほんとうに限界である。
給料が入ったばかりではあるが、そんなものはほぼないに等しいのだ。オタクの銀行口座には穴が空いている。

「中に入ります」

限界オタクは慣れた手つきでチケットの折り目を一度折る。ちぎってくれるお姉さんの負担を考え、いつもこうしているらしい。
「チケットもぎりのお姉さんにはいつも感謝し
ています。お金を払うだけで入れてくれるんですからね」
よく分からない。

中はデパートの物産展のようだと言っても過言ではないほど屋台が立ち並んでいる。これには限界オタクもびっくりしているようだ。
中には「花組公演」と書かれた熨斗を巻いた通りもんなどがある。
オタク「こんなん買ってまうやろ。ずるい」

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休憩が35分と長く、軽食が充実している。観劇と食事が楽しめるという特殊な劇場のようだ。

限界オタクが今回購入した席は補助席Bという席である。会場のお姉さんに席を尋ねると一番後ろのふかふかの椅子に案内され、足場も出してくれる。
限界オタク「すごいですね、ここまで丁寧に案内されるとは...。別箱は初めてですが、博多座そのもののファンになりそうです」

後方ではあるが、椅子が高いため全体が見渡せる席である。限界オタクは双眼を取り出しピントを合わせていく。その手つきは異様に小慣れており、スタッフがざわつく。

スタッフ「早いですね」
限界オタク「そうですか?(笑)もうよくわからないです。私の中指と親指は双眼のピント合わせるためにあります」

一部は「あかねさす紫の花」。何度も再演を重ねた名作である。限界オタクは和物が好きである。幕が開いた瞬間にハッとするほど華やかで心奪われる。幕が降りた途端目を瞑る限界オタク。彼女が何を感じているのか、スタッフにはわからない。

幕間中、インタビューしてみた。限界オタクは誰かと話しているようだ。

スタッフ「今大丈夫ですか?」
限界オタク「あ、すみません。もう大丈夫です」
ス「お友達ですか?」
オ「フォロワーさんですね」
ス「なにか渡していたようでしたけれど」
オ「スチールです」
ス「スチール?」
オ「なんかよく分かってないんですけど、顔のいい人たちが写真になっているんです。すごいですよね。」
ス「フォロワーさんの分もご購入されたんですか?」
オ「いや、スチールは無料なんですよ。190円です」

買っている。

オ「あ、二部が始まりますね」
ス「二部はどういったショーなんですか?」
オ「最高」

二部は大劇場で公演された「Santé!!〜最高級ワインをあなたに〜」の再演だという。限界オタクは宝塚にハマって映像で見たが、初見で大好きになった。そんな作品を今回は生で観劇できる。彼女の顔はテカテカしている。

終演後

スタッフ「いかがでしたか?」
オタク「無理」

言語化するのが無理なようだ。彼女が落ち着くのを待って、感想を聞いてみた。

オ「一部はやっぱり名作というだけあって、物語に重厚感がありますね。私は中大兄皇子が好きじゃありませんけど。だって弟の嫁を堂々と取るなんて現代じゃ考えられませんよね。でもね、鳳月さんならオッケー。だってあんな帝王の風格を持った美丈夫に『わた〜〜しは〜〜おま〜えが〜ほしい〜〜』って言われたら『はい』の一択ですよ。でも私の倫理観が割と許さないところがあり困っています。また明日海さん演じる大海人皇子が切ない。額田が兄に惹かれているのをなす術なく見ているだけ...。切な...。
天比古は最高。自分の恋人でもない女に幻想を押し付けて勝手に幻滅して泣いて怒るのは古今東西ドルオタしか許されない。しかも別の女の膝の上で泣く。最高。」

スタッフ「ショーはいかがでしたか?」

オタク「うっ」

うずくまるオタク。

オ「私ほんとにサンテ好きで...。それが生で見られたのがとっても嬉しいです。オープニングからの多幸感が尋常じゃないですね。五大女装から会場の盛り上がりも異常でした。振り返る度にヒューヒュー言ってるし本当に楽しかったなあ。そこから明日海さんの『Santé!!』でテンションぶち上がりからの二番手以降が女装から打って変わって爆イケのオラオラで歌い上げてくれるまでの流れが本当に好きです。ジゴロの柚香さんは女に「この人には私がいてあげなくちゃ....」って勘違いさせるのが天才的です。実際彼には気の置けない仲間と少しの酒があればどうにか生きていけるんですけどね...。柚香さんといえばフルコースのお魚で信じられない勢いで飛び出してきたのが印象的ですね。実家の犬を彷彿とさせました。
私がサンテで特に好きなシーンのうちの一つは、仙名さんのダルマシーンです。仙名さんは娘役さんですが、男役なんか目じゃないくらいオラついていて、生き生きとしていて涙が出てしまいますね。月組Baddyのグッディラインダンスに似たエモがあります。仙名さんが本当に好き!!!もちろん明日海さんも大好きです。一番好きなのは」

語らせると止まらないため、割愛した。

19:00、食事に向かうようである。

オ「遠征の醍醐味は食事ですよね。良いものを見て良いものを食って寝る、これが全てです」

f:id:mimikomgmg:20180607185755j:imageもつ鍋 笑楽 福岡本店 (しょうらく) - 天神南/もつ鍋 [食べログ]

オタク「遠征のたびに少しずつお店を開拓していくのは、若手俳優オタクからの小さな楽しみです。好きなお芝居を観た後においしいものを食べてホテルに帰ってなにもせずに眠ることのみに幸せを感じます。福岡は特にごはんがおいしすぎるので遠征でいろいろと食べたいと思います。」

スタッフ「本日の予定は終わりですか?」
オタク「そうですね、明日は仕事です。次はBパターンまで観劇予定はありません。気が狂いそう。今すぐサンテが見たい」

新幹線に乗り込み帰って行く限界オタクの背中は逞しい。

 

後半に続く

 

 

 

宝塚が気になる他ジャンルのオタクが出来るだけ低コストで宝塚に触れるのを応援するエントリ

 早いもので桜もほとんど散り、新緑が目に痛い季節になった。日差しもなんだかちくちくしてむず痒い。こんな退屈で平和な日々には、吉井和哉も川べりで物憂げに「春はなんか優しくて残酷」と歌っている。
四月、私は今までの環境を飛び出して、ごくごく普通の人間の営みをしている。ヤバイ、これでは真人間になってしまう、地元で狂犬と呼ばれたこの私が仕事を終えて米を炊いて洗濯して11時には寝ているなんてありえない、ヤバイ、と謎の恐怖を感じている。
普通の人間になんかなりたくなかったのだ。
常にトンチキな格好をしてギラギラと宙を睨んでいた私。毎晩3時までソシャゲをして翌日12時に起きる私。そんな私が縁もゆかりもない土地で懸命に生きている。そんな自分が可愛くて愛おしくてたまらない。

前置きが長くなりましたが、宝塚が好きです。散々このブログでもお伝えして来ましたが、私は、宝塚が好き。まだ出会って半年にも満たないペラッペラの新米ですがこの気持ちは誰にも負けません。かつて渡り歩いてきた他ジャンルの人々にこれを言うと「羨ましい」と言われます。彼女たちは他ジャンルにいながら宝塚の素晴らしさを遺伝子で知っているのです。それならなぜ見ないの?というと、それは私も身をもって知っているのですが、ズブズブにハマることが怖いのです。宝塚という最後のオアシスに足を取られて他ジャンルを疎かにしたくないというのもあります。わかる。でもそんなの関係ねえ!!!!!!宝塚を見ろ!!!!!
今始めないと後々後悔することは、進研ゼミ
が教えてくれたよね。私も、あと数ヶ月早くハマっていれば贔屓の主演公演に行けたかもしれないと何度も枕を濡らしています。

 

注意書き
私はにわかの中のにわかで毎日勉強することが山ほどあるのですが、これくらいにわかの人間に勧められたほうが怖くないと思う。私なんかでも楽しいヅカライフが送れているよ、というのを知ってもらって私の屍を超えて立派なオタクになってほしい、そんな気持ちで書いています。全ての文章にあくまで(自論です)がつく薄っぺらい文章かつ、宝塚を知って日がめちゃくちゃ浅いほとんど素人(元々若手俳優オタク)が紹介するおススメ方法なので、もし歴戦の玄人ヅカオタの方などが読んでいる場合は今すぐ閉じて、スカイステージの視聴に戻ってください!!!ごめんなさい!!


知らない世界が怖いと尻込んでいるあなたのために、出来るだけ少ないコストで宝塚に触れてもらえるような、そんなブログを書きました。聞いてください、「宝塚って、怖くない」(怖いところも実際ある)

 

はじめに

お客様の中に、バンギャ若手俳優オタ、ジャニオタ、その他アイドルオタ、関係性萌えの方はいらっしゃいませんか?あ、沢山いらっしゃる。よかった〜これで心臓発作を起こしたヅカオタの命が助かります。
ここまでニコニコと説明してきましたが、宝塚は基本的に全オタクが好きな要素しかありません。残念でした。
コストが低い順に提案するので手が出せそうなものからいきましょう!

 

 

1 とりあえずYoutubeの公式チャンネルでジェンヌが動いているのを見てみる

おススメ度 ☆☆☆★★

コスト:無料

長所:短いし、トップや準トップあたりがピックアップされているから顔を把握しやすい。ここで好みのお顔やお歌やダンスを見つけられたら勝ち。

短所:ふわっとした内容しかわからない。行きたくても行けなくてもどかしくなる(私が)。


雪組公演『ひかりふる路(みち) 〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜』 『SUPER VOYAGER!』初日舞台映像(ロング) - YouTube

花組公演『ポーの一族』初日舞台映像(ロング) - YouTube

月組公演『カンパニー -努力(レッスン)、情熱(パッション)、そして仲間たち(カンパニー)-』『BADDY(バッディ)-悪党(ヤツ)は月からやって来る-』初日舞台映像(ロング) - YouTube


この辺りが最近やってたやつです。ここからさらに色々関連を見てみましょう。


2 スカパーが無料の日にスカイステージを見る

おススメ度 ☆★★★★

コスト:無料

長所:無料なので自分に合わないと思ったらすぐに撤収できる。気に入れば一日中無料で見放題。次回は5/6(日)です。

短所:スカパーが見られる環境にある人しか見られない。1日しか見られないので、自分の好みの作品が見られるとは限らない。でも5/6は花組のEXCITER!という最高のショーがあるので見たら楽しくなれると思う。後述するけど画質が終わっている。

 

3 アマゾンプライムでレンタルする

https://www.amazon.co.jp/b/ref=nodl_?ie=UTF8&node=5470907051

おススメ度 ☆☆★★★

コスト:216円〜864円

長所:1000円以内で気になった作品が手軽に見られる。名作どころが多い。でも最近のものはあまりない。私の浅くて浅い視聴履歴からのオススメは、花組エリザベートと星逢一夜、宝塚幻想曲です!(オラついている贔屓を見てくれ)二次元のオタクなら銀河英雄伝説もおすすめ!多分ツイッターで呟くとどこからともなくオタクが現れてお勧めを教えてくれるであろう。

短所:画質が終わっている。後述するスカイステージもですが、画質が荒すぎて引きの映像だと見分けがつかないことすらある。課金をしているのに...。

 

4 Gyao!のタカラヅカ・オン・デマンドに入会する

https://gyao.yahoo.co.jp/monthly/0000263838/

おススメ度 ☆☆★★★

コスト:1620円

長所:おそらくアマゾンプライムにあるラインナップと同じものが月額見放題で見られる。お得なのはこっちかもしれない。見放題の中にジェンヌさんのインタビュー番組などもあるので各個人の知識が深まりそう。

短所:入ったことがないので画質に関してはなんとも...。あえてあげるならプレステに対応していないのでアマゾンと違って大画面で見られるテレビが限られる。

5 大劇場或いは東京劇場に行っちゃう

おススメ度 ★★★★★

コスト:2000円〜2500円

長所:とりあえず見ないことには始まらない!!当日券はまさかの2000円代!無料です。怖い気持ちはあると思うけど行ってみれば結構なんてことない。劇場がとても綺麗なのでそれを見るだけでも価値がある!最後尾や立ち見が辛いということならおけぴや譲渡などがたまにあるのでそれを譲ってもらうのもアリです。お近くにヅカオタがいるなら彼女たちに一度相談してみるのもいい。どこからともなくチケットを持って現れます。

短所:もし当日券ならちょっと気合をいれて朝から並ばなければいけない。(演目によるけど)人気公演だと始発になることも...。ムラの方が広くて当日券の数も多いので関西の方は是非宝塚大劇場へ!
あと初めて見る演目はやっぱり大事なので、少し情報を集めてから自分に合った演目がやってくるのを待った方がいいかも。今ムラでやっている「天は赤い河のほとり」は個人的に初見には理解しづらいところがあるかもなという印象。これもTLのオタクに相談してみると吉。

 

6 スカイステージに加入する

おススメ度 ☆★★★★

コスト:3121円

長所:1ヶ月ほぼ一日中宝塚の何かしらが見られる。DVD一本買うより全然安くで色々な組のいろいろな演目や、スカイステージ限定のバラエティが見られる。また比較的新作も放映するので、リアルタイムに楽しめる。公演中の演目に関するインタビューや、毎朝宝塚に関するニュースが見られる。ここでしか見られない作品があるので、ヅカオタになったら将来的にここに行き着くしかない。

短所:画質がほんとうによくない。2018年とは思えない。ちょっとお高めだし人によっては視聴環境を整えるのに苦労するかも。でもこれさえあれば最悪劇場に行けなくてもヅカオタライフが満喫できる。


7 ライブビューイングに行ってみる

オススメ度:☆★★★★

http://liveviewing.jp/contents/company/

コスト:4600円

長所:とにかく見ないと始まらない!私はライブビューイングそんなに嫌いではないです。現地の空気感とか結構伝わるし。(でもライブビューイング行くなら現地に行くかなという気持ちはある)劇場が遠い人にとっては近くの映画館で見られるのは便利だと思う。大画面だし。千秋楽の挨拶が見られます。退団者挨拶は詳しくなくても泣けます。

短所:やっぱりちょっと高い。そして今度やるカンパニー/Baddyは特殊だから初見の人にはあまりお勧めできないかもしれない...。一部は割としっちゃかめっちゃかな脚本で、二部はある程度「宝塚のショー」に慣れた人が見ると楽しいです。スカイステージなどで何個かお芝居とショーを見た人にはおススメ。Baddyは最高。DVDは必然的に一部二部がセットなので、もしBaddyを一回でも見ておきたいならライブビューイングを推します。そっちの方が安い。

 

8 指定席を買っちゃう

おススメ度 ★★★★★

コスト:3500円〜12000円

長所:ウェルカムトゥタカラヅカ。やっぱり生観劇に勝るものはない。胸を張ってジェンヌに会いに行こう!

短所:チケットが取れない。贔屓を見つけたら頭がおかしくなってしまう。キャトルレーヴに入り浸ってしまう。現実を忘れてしまう、など。

これからわたしの推している花組のチケット争奪戦が始まるので参加してください。

花組公演 『MESSIAH(メサイア) −異聞・天草四郎−』『BEAUTIFUL GARDEN −百花繚乱−』 | 宝塚歌劇公式ホームページ

画面が強い。

 

他にも気になるDVDを一本買ってしまうとか、本屋で雑誌を立ち読みして好きな顔を探す、とか楽しみ方は沢山あります!私は他力本願寺の住職をしているので、友人やフォロワーさんにDVDを貸してもらったりチケットを取り次いでもらったりとお世話になってばかりです。最近は友人の入り待ちについて行ってギャラリーするのが楽しかったです。
もしかしたらあなたのTLにも瞬発力のあるオタクがいるかも。その時はしれーっと宝塚気になるな...って呟いてみてください。素敵な出会いがあります。
最後に素敵なツイートを紹介して終わりたいと思います。

私はこれを身を以て知っています。
贔屓を見つけたあの寒い日。不思議に落ち着いた気持ちで外を出ると、宝塚は雪に包まれていました。幸福で涙が出そうでした。ロマンチックすぎるけれど、あの日のことを思い出すと自分の中の一番ピュアな心がふっと蘇ります。ああ、あの時迎えに来てくれたんだなあ。
多分この先宝塚を知らなくても幸せはそこら中にあるでしょう。けれど宝塚を知ればその幸せがさらに美しいものになるかもしれません。あなたのところにもある日突然贔屓がやってきて、にっこりと微笑み手をとって花のみちへ連れ出してくれますようにと、祈りを込めて。

このままずっとずっと死ぬまでハッピー(だったらいいな)/宝塚くんと私の歩みを振り返って正気に戻りたい

宝塚くんと出会って燃えるような恋をして早くも4ヶ月近くが経ちました。彼はとても情熱的なので頻繁にデートに誘ってくれますし(途切れることのない公演)、夜は私を眠らせてくれません(スカイステージほぼ一日やってる。勘弁して)。このままだと時が過ぎていくのはあっという間なんだろうな、という幸福な予感に胸をときめかせて日々を宝塚一色で生きています。

そこで、私と宝塚くんとの歩みを振り返って今後のお付き合いについて改めて考え直すきっかけになればいいなと思います。惚気でごめんなさい。でも私、幸せなんです。

 

2017年12月上旬

・ヅカオタにうっかり口を滑らせて大劇場に行くことが決まってしまう。その間5分。しかもバリバリの仕事中だったので「俺、オタクのこと…好きだな」って思った。その時は興味もあるし、一回くらい行ってもいいかなあという軽い気持ちだった。全くの予習無しに、なんとなくフランス革命の話というのだけ聞いていた。

そして

mimikomgmg.hatenablog.com

こういうことになる。この記事は沢山の人に読んでいただいたみたいでうれしかったです。この記事のあともう一公演増やし、「SUPER VOYAGER」を聞かないと息ができない病気になる。一緒に行った友人はファンクラブに入り亡き人となった。この時点でこれからも宝塚に行きたい!とりあえず組を一周する!という気持ちだった。

 

12月下旬 

若手俳優のオタクをする。楽しい。宝塚を一時忘れる。

 

2018年1月下旬

mimikomgmg.hatenablog.com

花組に出会ってしまう。

これで完全に狂ってしまった感がある。脚本に関しておもうところはあったけど、そんなこと気にならないくらいあらゆる意味で魅了されてしまった。贔屓(というのはまだまだおこがましいと思ってるけど便宜上こう書きます)を見つけてしまった!という衝撃とこのままヅカオタになってしまうんだ...という仄かな諦念。初めて見たときの胸がいっぱいになった感覚を忘れたくない。

・勢いで当日券にも並び、凍死しかける。

このままだと舞台写真が無限に増えるのでキャトルレーヴ、出禁にしてくれ。私が店に入ったらブザーを鳴らして警備員を呼んでくれ。

 

2月上旬

・スカイステージに加入する。画質が悪くてつらい。が、ほぼ1日中宝塚が見られることが幸福すぎてテレビを占拠して弟と毎日揉める。

・ある舞台を観るためにウキウキで遠征したところ虚無にぶち当たり、急遽東宝雪組当日券に並ぶ。凍死しかける。東京の劇場も素敵でした!2階最後列でオーケストラピットが覗けて楽しかったです。虚無の後の「SUPER VOYAGER」は2倍キマる。眞ノ宮るいくんのフランソワがかっこいい。泣き虫プリンセスなのでもう宝塚しか信じられねえ!と泣きました。

花組のお勉強をする。「金色の砂漠」が特に好きです。花じゃないけどみりおちゃんオスカルも好き。

 

2月下旬

月組に出会う。

mimikomgmg.hatenablog.com

・本当は行く予定ではなかったけど、初日映像を見てすぐに行くことを決めました。行ってよかった〜〜!!「金色の砂漠」に続き、作・演出の上田久美子先生の素晴らしさを実感。

・特に美弥るりかさん演じるスイートハートに夢中になる。オタクが好きなキャラ。同じ頃東京ではパタリロ!の舞台をやってるのが面白いなと思った。東京公演の時期にお暇な方は是非!

宙組のお勉強をする。まぁ様ファンの友人のお家で鑑賞会をして宙組偏差値があがる。「王妃の館」面白かった!真風涼帆さん、顔がいい。

 

三月中旬

・耐えきれなくて「ポーの一族」東京公演のために遠征することを決める。朝一で並んだけど凍死はしなかった。隣のおじさんと仲良くなる。結構男性ファン多いですね。

・再び虚無に出会う。久しぶりの若手俳優現場で宝塚の話しかしない、推しを聞かれて黙り込むといったような問題行動が目立つ。ごめんなさい。でも宝塚見て来たんだよ〜というとみんな予想以上に食いついてくれて、中にはライビュに行く!って言ってくれた人もいました。(単に私の若俳推し関連の闇が深いだけなので、宝塚と若手俳優舞台を比べるつもりは全くないです。現場はとても楽しいし、これからのチケットもたくさんあります。)若手俳優業界は思っていた以上に宝塚に興味津々であった。全員引き込みたい。

宙組を観劇する。真風涼帆さん、星風まどかさんトップご就任おめでとうございます!

天は赤い河のほとり」は予習して行ったので内容は粗方わかったつもりですがだいぶ駆け足だったかなあと思った。幕間に用語を説明するオタクと化した。ただ、世界観やキャラクターの完成度は高く、うっとりするようなシーンもたくさんあり楽しかったです。キキちゃんラムセスがめちゃくちゃカッコいい。シトラスの風」はメインテーマが頭に残る。

・BSで放送された「神々の土地」に深く感銘を受ける。「王妃の館」であんなにコメディに徹していたまぁ様のキリッとした軍服のギャップ!ちょっとだけ感想かかせてください。

空間の切り取り方が抜群だと思う。限られた狭い舞台の上にロシアの広大な土地が見事に広がっている。伶美うららさんの冷え切った美しさが白いセットに映えてまさしく絵画のようだった。個人的に好きなのが寿つかささん演じるマリア皇太后妃。男役ならではのドスのきいたお声。人を従えるものとしての貫録がある。咥えたばこがめちゃくちゃかっこいい。ジブリに出てくるやけに肝の座った女性指導者みがある。エボシ様とかクシャナ殿下のような。今書いてて思ったけど宝塚でジブリ、ありでは?

余談ですが私は夢野久作の「死後の恋」がとても好きで、読みを深めるためにロシア革命や皇帝一家について個人的に調査したりしていました。 

死後の恋

死後の恋

 

 かの有名なアナスタシア皇女にまつわる作品で、調べる過程で皇帝一家虐殺についても調査しました。「神々の土地」にアナスタシア皇女は登場しませんが、その後の時代の陰惨な歴史を知っていると胸が詰まる内容でした。上田先生の人物の描き方が上手なため、思入れのある人物たちの死がよけいに重かった。

しかし皇帝一家やイリナの死は直接描かれることはなく、いわゆるナレ死。ドミトリーが親しい人たちの死を悼みながら回顧するという幕引き。すこし物足りない気もするけれど、「革命」というものは得てしてこういうものなのかもしれない、とも思った。

二次元を通ったオタク的にエンディングのエモさが尋常じゃなく最後5分はべちゃべちゃに泣ける。ロシア民謡風の主題歌の中、登場人物たちが作中では見られなかった幸福な笑顔を浮かべて生き生きと踊り、すれ違う。そんな中幸せな皇帝一家の姿を見つめていたイリナは一人残される。広大な土地に佇むイリナの前に現れたドミトリーは、彼女を見つけ、幕が下りる中一歩一歩近づいていく。そして二人が触れ合わない前に終幕。エモである。上田久美子先生のオタクになってしまう。

 

そしてこれから

わたしが宝塚くんに散々甘やかされた様子をお届けしました。全然正気だった。わたしは正気のままにここまで来てしまった。逆に怖い。

4月から環境が変わることもあり、今後の予定はまだ決まっていないのですが、まだ履修していない星組に出会いたいというのと博多座をどうにかしてねじ込みたいと思っています。

 

宝塚くんへ

宝塚くんはわたしにいろいろなものを与えてくれたね。とても感謝しています。4か月、あっという間だったけれど、これからもわたしを夢中にさせてください。大好きだよ!

ダサいから天国なんかに行きたくない!/BADDY-悪党は月からやってくる-の雑感および上田久美子先生のことが好きという話

 

 

 とりあえずめちゃくちゃ楽しかったので、一部の評判にうーむと思って躊躇している人は迷わず行ってください。一部は一回目までならギリ耐えられます。高野悠がとってもキュートです。二回目は責任持ちませんけど!でも二部見たら直前の記憶飛ぶから心配しなくていいんだよ。
 それでは雑感。興奮のままに書いていてまとまりがないので、もしかすると加筆するかも。
私みたいに、保守的な思想や様式に対してある種のフラストレーションを抱いている(そして捻くれている)層にダイレクトに響く作品なんだと思う。だからこのブログでは「そう!こういうのが見たかった!」って言いたいんだけど、「いや待って、私はロブスターとカキが齧られたりタバコを咥えたジェンヌが階段を降りてくるのが見たかったのか...?」という気持ちにもなる。
 そのため今作を総括するには「くだらない既成概念や偏見や思い込みをぶち壊して欲しいという我々の深層心理に共感し、なおかつそれを類稀なる発想力で芸術までに昇華、表現しきった上田久美子先生サイコー!!」というのが正しい。

 

 沢山の技巧が凝らされていて、一回見ただけじゃ理解できる箇所がとても少なかったと思う。まあそれは私のメモリの少なさのせいでもあるんだけど...。私のポンコツ脳みそでも理解できた、分かりやすいところをあげるとすれば、「あらゆるものを禁じた先の平和」をバッディがぶち壊すというストーリーの構成について。ここでは目に見えない上田久美子の労力がある。みんなが笑顔で平和に暮らすピースフルプラネット。しかし観客はその国を目の当たりにして、ふと違和感を覚えるはず。その平和は、喫煙をはじめとした様々なものが禁止されまくった先にある所謂「かりそめの平和」だから。人々の意思というよりは、政府の方針だから地球の人々は従っている。この理論でいくと政府が戦争を始めますよ、と言えば命令されて従うことに慣れた人々は唯々諾々と戦争を始めることになる。これはめちゃくちゃ痛烈な風刺で、そのように描き切ってしまうのは容易いことだ。しかしそうしてしまうのはあまりに野暮だと思う。このくらいふわっとした比喩に収めている上田久美子先生、粋だね...。好き...。だから観客はバッディの登場に少なからず安堵するのである。
 メサイア悠久の記事にも書きましたが、一般的に「善」とされているものを「善いだけではないもの」として転換するには非常に労力がかかると思います。それをものの数分で実現させてしまう上田先生には脱帽どころではない。どう生活すればそんなクレバーな物作りができるの??月々3万払うから教えてほしい。
 私は宝塚について知り始めたピヨピヨの生まれたてなので偉そうなことは一切言えないのだけれど、このショーは所謂「伝統的な」ショーではないみたいだ。けれど、それを責めた人に対して「だって私、ちゃんとやってるし!」と言い返せる構成なのだと思う。この捻くれた感じがさあ〜〜たまらないよね...。好き...。(2回目)そんなこというやつの口を圧倒的な熱量で黙らせてやるぞという意気込みを感じる。好き!!
ちゃぴちゃんのオラついたラインダンスはマジでマジで興奮した。「わたしは怒っている!そしてそれは生きるということ!」と怒った表情ながらも生き生きと、そして力強く踊っていたのが一番印象に残っている。
 上田先生の作品は申し訳ないことに「金色の砂漠」しか拝見していないのだけれど、彼女には「個人が個人として思考し葛藤し、より良い生き方を模索すること」こそを「生」として描きたいという確固たる意思があるのを感じた。好き...です...。そこに男であることや女であることは関係ねえ!!っていうのをバッディとスイートハートの関係からビシバシ感じ取ったよ先生♡そういう先生にとって今の世の中ってめちゃくちゃつまらないんだろうな〜って感じた。わかるわかる。私も日々、用意された人工的な幸せなんてクッソくだらねえなって思いながらお客様にへこへこしてるからさ。でもそれをシレッとひっくり返しちゃう上田先生、尖りすぎだよ。サイコー。

 先生の作品は割と投げやりなのかもしれないなあと思う。少なくとも親切ではない。だって宇宙人の話から先生の作意を読み取るのってかなり難しいでしょ。せめてあと50回は見せてよね!!!

 でももしかしたらこの作品は「私はこう思うけど、みんなはどうなの?」という上田先生の観客への挑戦なのかもしれない。

みんな、くだらねえ現実捨ててBADDY、見ような!!!

不朽のばらのこどもたち/ミュージカル・ゴシック「ポーの一族」に出会ってしまった

 ※「ポーの一族」原作およびミュージカルに関するネタバレがあります。

 
大変長らくお待たせいたしました。ただいまより、私作・演出 ミュージカル「オタクの一族」を開演いたします。
 
出会ってしまった。出会ってしまいました。
明日海りおさん、そして柚香光さんに。
 
登場人物
 
私:顔が悪いので顔の良い人間を見ることでバランスを保とうとしている。宝塚は「ひかりふる路」以来3回目のドドドド初心者なので大目に見てください。好きな萩尾望都は「トーマの心臓
 
C:二次元のオタク。2.5もちょくちょく。誘ったらどこにでもついて来てくれるので最高。
 
妹:妹。中学生から明日海さんが好きでムラに通っていたらしい。望月よりもいつも一歩先を走るオタク。今はジャニーズJr.の女。知ってる人の中で一二を争う面白さ。性格が悪い。
 
あらすじ
2018年1月、軽い気持ちで宝塚を観に行った望月とその友人は、ふらふらしているところを花組に撃たれてしまう。するとツイッターのフォロワーが現れてプレゼンを始め、本格的に宝塚に囚われてしまう!(「ポーの一族」を聴きながら読んでください)
 
私「ここにチケットがあります」C「空いてます」という軽い感じで、宝塚を見たことのない友人を連れてミュージカル「ポーの一族」に行きました。
そもそも私が宝塚に興味を持ったのが「ポーの一族」をする、というのを知ったことから。
 
この動画を見てこれは行かないと行けない気がする、と最早使命感を感じてチケットを死守しました。この頃の私はまだ知らない、「ひかりふりたい」「スーパーボイジャる」という訳の分からない造語で頭がいっぱいになることをー!
 
前日に、
私「花組行くけどそんなことより雪組が楽しかったから雪組が見たい」
妹「はあ?にわかも良いところ。花組を見たら花組のことしか考えられなくなるぞ(個人差があります)」
という不穏な会話をし、「いや言うてまだ雪しか見てないし、夢中になるってことは無いやろ。流石に草」と思っていましたが、宝塚の話をする妹は手負いの獣より危険なので反論することはせず、そっか...(笑)と曖昧な笑みを浮かべて寝ました。
 
当日はCと宝塚の駅で集合し、お昼を食べてから行きました。駅出てからあるショッピングモールのようななにかにたくさん飲食店があるのを初めて知り、「住める」と確信しました。お昼間だったからちょっと待ったけどレパートリーが多くて飽きなさそう。
Cはしきりに「駅から宝塚感に溢れてる」と言っていて、1ヶ月の前の自分を見るようで微笑ましかったです(イキリ先輩ヅラ)。
その間わたしはエンドレスで「ひかりふる〜」の話をしたり推しのイベントが不穏なことなどを弾丸で話しました。Cは優しいので私がノンストップエンドレスオタクトークをしても笑ってくれます。でもそんな優しい友人を宝塚という大きな渦に巻き込もうとしている自分にふと気付き、背筋が寒くなりました。そしてあの日以降狂ってしまった友人を思い出し*1、チケット代に圧迫されている自分の口座を思い出し、すこし自嘲してから全てを吹っ切りました。
 
「絶対にこいつを宝塚の女にしてやる。死なば諸共、ちゅーわけや…」
 

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久しぶりの大劇場、いるだけで楽しい。*2
昔、親にディズニーランドに連れて行ってもらっていた頃のわくわくに近しいものがある。やっぱり場の雰囲気づくりって大事だと実感しました。
 

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今回の席は二階前方。(写真は一階に座った時のものです。)初めて二階席に座ったのですが、舞台との距離が近くてとても見やすかったです。見習ってほしい劇場が頭の中で列挙されました。*3
前回も思ったんですが、このタイトルの電飾(?)、可愛すぎやしませんか。過去のを見ても色合いといい書体といい乙女心をくすぐられる...。写真では分かりにくいですが、この丸いドットのような電飾は全部薔薇の形です。期待値が爆上がり。
私はポーの一族の文庫を一巻だけ何度も読んでいて、その他の巻は稀に読み返すというレベル(一巻が好きなのと、トーマの心臓が好きすぎるのとでめちゃくちゃ思入れがあるというわけではない)、友人はほとんど前情報無しというステータス。大丈夫かな〜まあ行けるかあ、という軽いノリでしたが、予想以上に話が分かりやすく纏められていてびっくりしました。
 
本編感想
・空港から始まる場面。この始まり方、なるほどなあと思いました。感嘆。原作は連続した物語ではなくオムニバス形式です。キャラクターを見る限り二つ以上の物語で構成されるのが予想できたので、どうやって繋ぐのだろうと思っていましたがこの形式はとても分かりやすい。三人のバンパネラ研究家(と過去にエドガーとアランに遭遇したルイス)の調査をもとに過去を想起するという物語の運び方によって、我々観客もまた、ポーの一族の伝承を受け継ぐ目撃者となるのです。小池先生はこれがやりたかったのでは?と思うほどの作り込みです。まんまとその術中に嵌った人たちは、ドンの「エドガーは自ら名乗っている。ポーの一族と」という声と共に現れたポーの一族たち、そして下からゆっくりと現れるエドガーの姿に息を飲んだのではないでしょうか。「バンパネラの一族は存在した!」と。森を歩く野性の動物を遠くから息を潜めて見ている、という例えがしっくりくるほど、そこに確実に息づいていました。少しでも音を立てたらエドガーに気づかれて首元からエナジーを吸われてしまうのでは?と錯覚してしまいそうなほど緊張したお芝居でした。やっぱり観劇というより目撃という表現が合ってる。確実にエドガーがそこにいた。
・明日海りおさんの人外めいたその滴るような美しさは*4、人々の想像の中の吸血鬼そのものです。その憂いのこもった表情に一瞬で引きつけられました。長い時を旅する一族。一見瑞々しい外見をしているのに、身の上を聞かれればふと翳る青い瞳はひどく年老いた老人のそれのようにも見える。エドガーが現れると無意識のうちにゾッと肌が粟立ち、彼が人間ではないなにかであることを実感しました。キング・ポーの血を引き継ぎ、次の王になるべき気品が備わっていました。
・仙名彩世さん、何を食べたらそんな澄んだ声が出るんですか?マジで朝昼晩薔薇を食べているのでは?
・メリーベル可憐すぎる問題。お兄ちゃま呼びがたまらなく良い...。
・曲がメロディアスでとても素敵。どの曲も一度聞いただけで耳に残る。またCDを買ってしまった...。
 
余談
・一幕中盤、鳳月杏さん演じるクリフォード医師が出てきた瞬間に「オッ、イケメンおるやん」とオペラグラスをあげた時に、横でもCが同時にオペラをあげる気配があり、「こいつとは一生友達でいよう」と思いました。案の定幕間になったとたん「医者が...」「医者足が長い....」「医者...」と呻き、「ポーの一族 医者 名前 検索」「ポーの一族 宝塚 クリフォード 検索」で休憩30分を使いました。有識者の方によるとファンサがヤバいみたいです。
・ファンクラブが有志によるものだと教えてるとCは完全に混乱していました。私も混乱したので分かる。
・そろそろ拍手の場所がわかり始めた。トップが一番始めに舞台に出てきたときと銀橋に出てきた時。あとトップが「ハァッ!!」ってキメたとき。
 
柚香光さんの話(とレビュー)
 

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好きになってしまった。
まず第一にお顔が好きです。ポスターを見た時からすごく気になっていました。
でもなんとなく前調べをしたくなくて(劇場で見たものが全てだと思うので)、気にかけるようにしようとは思っていました。実際劇場に行くとそんな考えが必要ないくらい目を惹かれました。原作ではエドガーが好きにも関わらず、柚香さんのアランから目を離せませんでした。生意気で可愛いのにある瞬間にはすごく寂しい表情を浮かべる...はわわ...かわいい...かわいそう...学校で王様をしていたのにエドガーに出会ってしまいプライドをへし折られると共に唯一の居心地の良さを見つけてしまう...ああ...少女漫画...チョロい...。とまあテンプレートな感じでかわいいなあと思っていました。この時点で、キャラを可愛がってるだけだと思われても仕方がない。わたしもそうだと思ってた。違った。
レビューで死んだ。
柚香さんずっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっと明日海さんのこと見てる。ずっっっっっっっと見てる。駄目。見すぎ。(多分ほかの男役の人たちも明日海さんのこと見てるんだと思うけど私が柚香さんしか見てないからわからない)
ギムナジウムエドガーがルイスに話しかけられてるところを見てるアランのべったべたの執着と嫉妬が煮えたぎった目つきもヤバかったけど、レビューの柚香さんの明日海さんへの目線に篭った熱が、、、あの、、、、アランが抜けてないのかな、、、、。そんな目をこっちに向けられて踊られると好きになってしまうんですが。えっダンスがピカイチにかっこいい、、、。きらめいている、、、。顔がめちゃくちゃ良い、、、。伏し目がかっこいい、、、。
ここでオペラグラスの向こうの柚香さんから目が離せなくなって追いかけてる途中にふと、わたし柚香さんのこと好きなのではと頭によぎりました。
男役さんたちのダンスを見ながら、あんなにキレキレのかっこいいダンスをする人が、14歳の情緒不安な男の子を演じられることってあまりにもすごい...え、ていうかアランの少年らしい衣装もいいけどレビューのキラキラした衣装とおでこが出てる髪型ぐうかっこええ...と思い、いや一旦冷静になった方がいい、と大きく息を吸ってショーが終わるまで無を貫きました。
〜ショー終了後〜
私「はい。柚香光さんのこと好きです」
C「はい」
 
終演後のこと
「待ってあかん」「あかん最高」「最高と書いてポーの一族と読む」「ゆずかれいさん...」と呻きながら席を離れました。今すぐキャトルレーヴに飛び込みたい、そんな気持ちが私を支配しました。
私「とりあえずキャトルレーヴ行こ」
C「キャトルレーヴって何」
私「宝塚のアニメイト
C「はい」
 
お金を払いたいという衝動のままキャトルレーヴに血気盛んに乗り込むと、同じように興奮しきったお姉様方でいっぱいでした。めっちゃ分かる。多分ここにいる誰とでもサシでお茶くらいならできる。
興奮したままとりあえず目に付いたアランとエドガーのブロマイドを手にとってぎらぎらしているとCも同じだけの枚数持っていたので流石に笑いました。もちろんルサンクも買おうと列に並んでいると後ろの知らないお姉様が急に「待ってその写真どこにあった!?」と私たちが持っていたブロマイドを指さしました。アランとエドガーが夜闇に消えていく超ベストショットでした。「そこの!!一番下の段にありました!!!」「ほんまに?ありがとう!!」そう言うとお姉様は列を外れてブロマイドを取りに走って行きました。面白かったです。
 
 
バンパネラってなんだろう
つらい。全然無理。いっぱいいろいろ考えたからまた個別で記事書くかも。
 
 
ミュージカル「ポーの一族」に寄せて
 
脚本・演出の小池先生は誰よりも「ポーの一族」のファンである。かなり強火である。
ポーの一族」文庫版の一巻の巻末には5ページに渡ってポーが好きだというエッセイを書いているし、「ポーの一族」の上演を20年以上虎視眈々と狙っていたことをパンフレットにもエッセイにも書いている。
 
私の中のエドガーは成長することなく、私の生き方を問いかけ続けて来る。「もう、後戻りは出来ないんだぜ。いいのか?このまま終わっても」

 ポーの一族 一巻(文庫版) エッセイ「バンパネラの封印」 

 
自分に挑戦的に問いかけるエドガーに一言、「やってやったぜ」と答えて宝塚大劇場を指差す小池先生ってことでしょ。夢を叶えた先生めっちゃくちゃかっこいい。かっこよすぎじゃない?え、かっこいい...。エモ...。エモはとはこのこと。
作品が舞台化される時、必ずしも原作どおりである必要はないと思っています。ツールが違えば別物になって当然だし、我々は原作を見にきたわけではなく舞台作品を見に来た訳で、原作と寸分違わないものが見たいなら家でそれを読んでいればいいわけです。(もちろん原作へのリスペクトが無ければ話になりませんが。)
とくに舞台というジャンルでは虚と実を織り交ぜる作業が欠かせないと思っています。それを履き間違えて、舞台で表現しなくていいことまで表現して駄作だと感じる2.5次元舞台があります。(私怨です)
ポーの一族」原作は舞台上で表現し辛い要素があります。バンパネラが消滅するシーンなどはその最もたるものです。しかしその垣根を飛び越えて、舞台ならでは宝塚ならではの表現をしようという志がありました。その熱意や愛情に非常に心打たれたました。終盤、ふたりが闇に消えていく夜のシーン、もう、あそこまで素晴らしい画を私は今後見ないかもしれない。どうしようもなく切なくて、さびしくて、あまりの美しさに、何度見ても泣いてしまう。今この瞬間にも一度見たいと願っています、、、。チケットが無い。
私たちはたしかにポーの一族に出会ったのだ。エドガーとアランをこの目で見留めて、彼らが時間の旅へ消えていくのを見送ったのだ。それだけで幸せだった。千秋楽に小池先生と一緒に成仏したい。嘘、長生きしてイケコ...。
 
おわりに
勢いで誘ったので、たのしくなかったら申し訳ないな〜と懸念していたのですが、今ではCも立派に鳳月さんの話ばかりラインしてきます。誘って良かった。全人類宝塚を見た方がいい。
私も前よりもずっと宝塚歌劇が大好きになりました。とりあえず、エドガーとアランが再び目の前に現れる日を心待ちにしながら「いやあ、ね?わたしにも“贔屓”ってのができたんですよ」とイキリながら生きて行こうと思います。
 
私信 小池先生へ 「トーマの心臓」という漫画があります。あとは...察してください。
 

つらい。

 
合わせて読みたい
みんなもポーの一族に入ろう??
 

*1:前々回の記事を参照

*2:この写真は終演後に撮ったんだけど雪が積もっててきれいなので載せました。

*3:サンケ●ホールブリーゼくん、君のことだよ!

*4:三次元の人間を形容するのに「滴るような美しさ」というワードを使う時がくるなんて予想もしてなかった。でもこれが一番的確。美が滴っていた...。