名探偵のいない密室

若手俳優の舞台のこと中心

この世は舞台なり。そこでは誰もが一役演じなければならぬ。/劇団シャイニング 舞台 マスカレイド・ミラージュ感想

前回のエントリーに大きなバグが発生したことをお詫びします。それにしてもClub SLAZYってなんだろう?え?10/11まで無料配信してるの?なんかめっちゃ面白い気がする。絶対に見ないといけない気がする。

 

うたプリとわたし 

うたプリに骨の髄まで捧げていた時、あたしはまだ17歳で、ママ以外に怖いものなんて一つもなかった。毎日学校に行って授業を受けてクラブをサボって幼馴染とナッツが乗ったチョコレートのアイスクリームを食べるだけの毎日に、カルテットナイトだけが彩りを添えてくれた。あたしはボーイフレンドも作らずに彼らに夢中になった。(アメリカのティーン向けラブロマンス小説風)

さっきツイセーブで振り返ってみるとまあまあな藍ちゃんガチオタでした。当時マジラブ2000%放送時のアニメ雑誌のポスターのカルナイが好きすぎて毎日それに向かって拝んだり、上松さんを讃えるために東に向かって礼拝とかしていたようです。キチオタ濃度は変わってない。多分この後入試とかがあって救いを求めた私はさらに美風藍ちゃんに傾倒したんだろうなあ。宗教にハマりやすいタイプです。そんでそのあとペダルの真波山岳くんを息子にしたいと思い立ち、ペダステを知り、舞台界隈に足を突っ込んで今に至る。

とにかく藍ちゃんが好きで、さらに藍ちゃんとユニット組んでめちゃくちゃかわいい曲を歌ってたカミュも好きだった。(のちにシンデレラ組と呼ばれる)その延長でカルテットナイトというアイドルを信仰して寿嶺二という苦労人を可愛がり、黒崎蘭丸という女殺しに怯えていた。まあとにかくカルテットナイトはわたしの青春だった。そもそもわたしは乙女ゲーマーでうたプリのことをアニメが始まる前から知っていて、え、あれアニメするの(笑)みたいな感じだった。アニメ見てからガチでハマってすぐにリピートを始め、先輩が出て来てからそのハマり具合を加速させた。で、一旦離れた頃に世間の熱がさらに激化して行って、一部の藍ちゃんオタのキチっぷりに怖くなって完全に離れてしまった。それからは藍ちゃん界隈はメンヘラガチ恋オタクの巣窟であるというイメージがついてしまい、自分もキチオタだったくせに倦厭するようになった。

うたプリが舞台をするという発表を知り、「怖!」という感想と共に昔の自分だったら完全にキレてたなと思った。今は完全に2.5次元モンスターと化している自分だけど、当時のツイートを見ると、藍ちゃんという完全な偶像を愛していたので今の私と絶対相容れないと思う。人は変わるね。

離れた時期がちょうどシアターシャイニングをやり始めた頃だったから、劇団シャイニングはドンピシャで大好きだった。だから機会があれば行こうかな〜〜ぐらいに思っていた。第一弾の忍び道も3階のチケットがちらほら余ってるのを見て行きかけたけどセミスタしかなかったので諦めた。

今回、キャストが出て、あ〜〜行かないとという義務感があった。染さまはもちろんもっくんまで出るとなったら行かないわけがなかった。この時の思考は完全に俳優オタとしての自分だったと思う。でも、チケットが激戦なのは目に見えてたし一公演行けばいいかなという感じ。まさか千秋楽にも入ってブルーレイまで予約するとは思ってたなかった。最高に「こんな日が来ると思わなかった」と思ったのは、美風藍担をくるっと翻してマイガールになったこと。怖。(便宜上原作キャラの名前で表記していますが、キャストのみなさんが2代目であることは重々承知です)

 

劇団シャイニング マスカレイド・ミラージュ fromうたの☆プリンスさまっ♪の感想

 

大げさにいうと、全ての2.5次元が目指すべき場所なんじゃないかと思いました。どれをとっても良い!

 

1.脚本

ほさかさんの作品を見るのは初めてだったんだけど、めちゃくちゃ良かった!原作キャラの流れを正当に汲んでいて、ほさかさんうたプリのオタクなの?って思った。少し冗長かもなってところはあったけどキャラクターの掘り下げは完璧だったし、まさか今回のテーマでウルっとさせられると思わなかった。〜みたいって言いたくないけど染さまがいたせいでグ..ン..ギニョ..みがあった。不死性は醜いものであるという共通認識が土台にあったため、TRUMPシリーズぽさがあったのかも。どこまでブロッコリーが介入してたかも気になる。さっちゃんの使い方、レイジーと寿嶺二の類似、アインザッツと藍ちゃんの共通項など使い方が絶妙すぎた。キャラクターについては別個で書きます。

 

2.衣装及びセット

言い尽くされてると思うけど、素晴らしく美しい。見た目が華やかな3人が着ると本当に中世ヨーロッパに迷い込んだようでした。アインザッツの衣装は完全に貴婦人だった。個人的にレイジーの衣装が好き。あんな衣装が似合う人そうそういないよ。染さまの強さを感じる。

また、メインキャスト以外の衣装も凝っていて本当に丁寧に作られた作品だ、と感心しました。2.5次元って良くも悪くもコスプレ感のある衣装になりがちで、たまにがっかりすることもあるんだけど、マスミラは世界観に準ずるという意気込みがひしひしと伝わって来ました。忍び道見に行ってないからどうなのかきになる。レビューの衣装は賛否あるけど私は慣れた。

セットもすごく素敵だった。ストレートのお芝居だとシンプルなセットが好きだけど(一番好きなのはメサイア紫微)、マスミラに至っては絢爛であれば絢爛であるほどいい!という気持ち。特に回転するセットと夜のシーンがとても良かった。大きな月の下でアインザッツが佇む様子は目に焼き付いて離れない。

それから神戸公演のオリエンタル劇場に限った話だけど、全体的に小劇場で洋風な造りと二階席の壁についたドレープみたいな布がすごくマスミラっぽかった。ヴェルサイユ宮殿のオペラ劇場みたいな造りをしていて、オリエンタル劇場好きです。セミスタは有罪だけど。

 

3.レビュー

最近ペンライトを振りたいオタクのためにそういう演出が増えましたね。アイドルジャンルの台頭というのもあるけど。私は正直舞台ジャンルにあんまりアイドル性を求めてなくて某ミュの二部が苦手です。(でも推しがいるので行きます。許せサスケ)舞台はじっくり見たいし、ペンライトとかわたわた出すの嫌だし、なによりファンサ取りのうちわのマウントが心底嫌。(でも推しには作ります。許せサスケ)

でもマスミラは超楽しかったです。多分あんまり長くないからだと思う。3人が出てきて歌う→レイジーソロ→シーノソロ→レイジーシーノで歌う→アインザッツソロ→レイジーシーノデュエット→アインザッツソロ→マスカレイド・ミラージュを3人で、の流れだったと思う!その間多分30分もなかったかな。曲もキャラクターの心情に寄り添ってて超いい。最後の決め台詞もうたプリっぽさがあって盛り上がる。ペンライトを出すところもレイジーが教えてくれるし、焦らずに済む。本編の余韻を残したまま楽しい気持ちにしてくれる最高のライブパートだった!!これくらいの長さが中だるみがなくて好きだ〜〜。

 

4.日替わりがしつこくない

文面通り。

 

とりあえずこんなところかな。いろんな2.5次元を見てきたけど特に原作にリスペクトを持っていて、かつ舞台で再現するということの意味に真摯に向き合って作られていました。

次はキャラ観!

 

レイジー/染谷俊之

 簡単にいうと夢女になりました。抱いて今夜は激しく抱いて(ディープさんの真似です。他意はない。)リアコ製造機。

染谷さんの演じるレイジーってなんでこんなに軽やかで魅力的なんだろう!ジルコニア夫人を誘うダンスも生き生きしていて体がウズウズした。夫人を見つめる目は熱っぽくキラキラしていて、こんなの夢女になっちゃう〜〜!!!って心で叫んだ。裾がクルンと翻るのが超好き。

ドラマCDではレイジーが妹に好意を持ってることがほのめかされるけれど、正直その展開が陳腐で好きじゃない。でも、染谷さんの演じるレイジーが妹を想う気持ちには胸がつまった。妹を想っているのに彼女や家族を傷つけることを恐れて言えない上に、貴族の跡取りだから早く結婚しろと急かされるレイジー。彼が貴族として一括りにされることに反発するのには様々なしがらみがあるからなんだろうなあ。彼が彼であることを縛る身分なんていらないと言ってしまうのは簡単だけど、大切なものを捨てきれなくて葛藤するレイジーはとても人間だと思った。いつか仮面を外す日を決意して、妹に気持ちを告げるのかな。すごく気になる〜〜.....。

グランギニョルあたりから染谷さんの役者としての考え方について感心させられることばかりです。ステージグランプリのインタビューがすごくよかった。

 

僕は、どのお仕事に対しても「自分は楽しまない」というスタンスなんです。というのも、観に来てくださる方を楽しませるべきで、自分が楽しんでしまったらきっと自己満足で終わってしまうとおもうから。観に来てくださった方に楽しんでいただいた結果、カーテンコールでスタンディングオベーションを浴びたときに、やっていて良かったなと思います。ただ「今日は完璧だった」と思った時点で、そこから上は目指せなくなってしまうと思うので、満足するということはないです。

ーStagegrandprix 2017年vol.3

か、かっこいい~~...。でも毎回ちゃんと楽しそうだから素敵。振り返ってみるといつも染谷さんの演じるキャラクター、役を好きになってる気がします。染谷さんはあまり2.5次元のイメージがなくて、前ナレで嶺二に声を寄せていたのを聞いてめちゃくちゃびっくりしました。

染谷さんが演じてる役は間宮はもちろんだけど、深雪とダリ様が好き。あとは鶴丸も染谷さんのしなやかさが生かされてて超好き。アンフェアな月も池袋ウエストゲートパーク銀河鉄道も行きたいのでどうにか都合をつけたい!

 

 アインザッツ/太田基裕

発表があったときマジで??!!ってエクスクラメーションマークとクエスチョンマークを飛ばしまくった。最近のキャスティング、斜め上なのに演じ切ってしまう器の大きさが好きだ...。

今回のリョナ要員。かなりありがたい。それにしても脚本がすばらしいよなあ。ここまでアインザッツ=藍ちゃんの流れをうまく利用してしまうなんて。作られた人形である彼だけど自分の存在に苦悩して葛藤し、向き合ってくれるレイジーに心を動かされるという流れがとてもメサい。「人はいつか仮面をとり」と歌詞にもあったけど、人と同じように仮面をつけて人生という舞台で演じ、苦悩する君は人だよ。

とても可憐だったなあ。そしてお歌が上手だった。もっくんの歌唱力が上がったのは個人的にスレイジー4が転機だと思っているので、その場に居合わせた自分はなぜか感慨深いものを感じました。本格ミュージカルに出るような役者さんになっても、ルーツであるテニミュを大事にしていて、つくづくうれしいことだと思います。これからもたくさんお芝居が見たい!デパート!楽しみだ。そういえばらぶフェスで村正も見れるんだうれしい。

 

シーノ/田川大樹

顔が綺麗すぎる。どっかの国の王子様を連れてきたのかと思った。今まで拝見する機会がなかったけど、すばらしいキャスティングだと思った。私はなっちゃんとさっちゃんが大好きなので、今回さっちゃん(のような何か)の登場にいたく喜びました。おっとりしたなっちゃんのしゃべり方と荒々しいさっちゃんのしゃべり方や仕草の使い分けがすごい。キャラクターへのリスペクトはほんとに痛み入ります。ありがとうございます。なっちゃんはかわいい。妖精。

脚本への疑問だけど、シーノの人格が分かれていることへの解決策、というか扱いを今後どのようにしていくのかというのが不透明だったのが気になった。レイジーもいつかはシーノにもう一つの人格について話さなければならないというほのめかしがあった。本編ではさっちゃんはなっちゃんと一つに返っていくという帰着をしていたけど、もしかして続編あります?よろしくおねがいします。好きなシーンは、さっちゃん(のようななにか)になったシーノが、レイジーに「お前はへらへらしていて信用ならないと」詰め寄るところです。レイジーに守られるだけの自分が嫌だったし、頼ってくれないことにももやもやしてたんだろうと思う。口は悪いけどさっちゃんはいい人だよ。

あと田川くんはでっかくてかわいい。カテコで染谷さんと太田さんにぎゅーっとしてたのがはちゃめちゃにかわいくて顔を覆った。

 

言葉にならない感想

・僕はみんなのレイジーだよんという目が笑ってないレイジー、お前...そんな...道化を演じるのもうやめろ!!!!

・レイジーがほかの女と結婚するの、無理すぎる。この先妹が誰かと結婚しておめでとう~とか死んだ目で言うレイジー、二年くらいしたら自殺してそう。はやく妹を連れて逃げて。

染谷俊之、表面はあたりが良いのに心の底にはどす黒いものを抱えた役を演じさせると天下一説。

・初めて行ったパーティーでレイジーに優しくされて好きになってしまうちょろい貴族の娘になりたい。レイジーが妹にドロドロに優しくしてるところを見てしまい、傷ついてさっさと家に帰りたい。そして、それなりの男と政略結婚してそれなりに幸せに暮らしているときに、どこかの貴族の跡取りと娘が駆け落ちしたという噂を聞いてレイジーのことを思い出したり思い出さなかったりしたい。

・レイジーとシーノの関係に萌えすぎて涙が出た。シーノはいつまでもレイジーにとって特別な友達なのだと思うと幸福で死ねる。

・レイジーとアインザッツメサイアを組んでください。(一嶋晴海顔)

・レイジー関連で萌えすぎるところ多すぎて始終あっぷあっぷしてた。四方から矢印を向けられる男、最高。

オリキャラがしつこすぎず、埋もれすぎずよかった。オートマータの演出もかなり好き。

 

おわりに

個人的に2.5次元作品の集大成を見たという気がします。完全に好みだけど。最後、アインザッツの歌に合わせて踊るレイジーとシーノのシーンがほんとうに好き。人が生きるということは仮面を被らざるを得ない時もあるけれど、突然人生のふとした時に仮面を脱いだ自分を見てくれる人が現れるという美しい瞬間もある。それに気づけることは、なんて嬉しくて楽しいことだろう。

とても楽しかったです!次のJoker Trapは一番好きな作品なので、めちゃくちゃ楽しみ。トリッキーハートに推しの内定がほしい。オレンジ髪が似合うのはアムネシアで証明されてるんだ!!

 

雑談

いつもスターをありがとうございます。調子にのっていっぱいエントリーをあげてしまいます。前回のエントリーを読んでくださった方がスレイジーを見て感想の記事をあげてくださるのを待っています。ほんとにお願いします。助かる命があります。