トリガー・ハッピー

オタク、限界

あの人に愛してもらえない今日を正面切って進もうにも難しいがしかし/椎名林檎が人生を肯定してくれる

 

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この人生は夢だらけ!

 

  思えばオタクになってから常に椎名林檎の曲が側にいた。出会いは某ジャンルの手書き動画で東京事変の遭難が使われていたことだ。*1当時中学に入ったばかりのわたしはその某ジャンルを知ってから、半ばDQN気味だった性格から一変してオタクに転げ落ちた。そのジャンルに、椎名林檎東京事変の雰囲気はぴったりで、その動画以外にもたくさん動画があった。買ったばかりのiPodに片っ端からダウンロードして聴きまくってたなあ。それからもまあ...あの...イメソンとかに使ってて、すいません。

 イメソン云々抜きにしても、彼女の歌が大好きだ。あのように美しくて、強くて、なんでも持っているように見える彼女が「あの人に愛してもらえない」と歌うだけで、凡庸な私は、救われた気持ちになってしまう。人は一人残らず孤独なのだと思い出す。

 今回、椎名林檎が発表するアルバムのリードソングと言える「人生は夢だらけ」は私を肯定してくれる。

「大人になってまで胸を焦がして ときめいたり 傷ついたり 慌ててばっかり」

これはまさに自分なんじゃないか!と思うオタクは多いはず。オタクは、以前と比べて生きやすくなったかもしれないが、それでもやっぱりどこか日陰の存在である。(そして日陰の存在であるからこそ楽しい場合もある)

  世間には、どうしても通らなければならないと思われている通過儀礼があって、それは人によって就職だったり、結婚だったりする。本当は自分がやりたいと思っていることではなくても、周りの目を気にして自分を貫けない。本当はこんな服が着たいわけじゃないのに、世間ではこれが普通だから着なくちゃいけない。本当はこれをしたいのに、普通はしないことだからできない、なんてことばかり。そんな窮屈な思いをしているオタクに、椎名林檎は「この人生は夢だらけ」と歌う。

  私はオタクになったことを後悔したことがない。オタクにならなければ出会えなかった素晴らしい作品や、出会えなかった人々が大好きだから。だけど、ほんとうにたまに、自分がオタクじゃなかったらと思うことがある。もしかしたらもっと違う人生があったのかもしれない。少なくともjpgを見ながら泣いたり、実在しない人間のことについて考えすぎてレポート用紙20枚ぶんの論文を書いたりしてない。今の世間は何か一つを好きだと主張し続けるのが難しい。

  だけど、わたしはこの生き方しか知らない。毎日楽しい日々になるように努力をしている。それでも、たまに落ち込んだり、死にたくなったり、自分なりに普通の暮らしをしている。

「それは人生  わたしの人生 嗚呼、誰のものでもない! 奪われるものか わたしは自由!」

  わたしの人生は夢だらけだ。まだ出会っていない素晴らしいものだらけ。それに触れて好きになることができる!許されている!わたしの自由! 

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 椎名林檎さん、これからも生きることを肯定してください。

そろそろやってくる自分の誕生日にはこのアルバムを一枚買って、何度も聞こうと思います。 

*1:今探したらもうなかった。ショック。