諭吉拾い音頭

限界オタク

若手俳優のオタクが、合言葉は「I love you.」だと知ってしまった/「ひかりふる路〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜」「SUPER VOYAGER!ー希望の海へー」

 

 

あらすじ

  宝塚大劇場がおわす関西に住みながら、二十数年間宝塚に触れたことがなかった主人公、望月はひょんなことから「若手俳優オタクが宝塚に行った」という楽しいブログを読んだ旨を友人Aさんに漏らしてしまう。望月はただの面白話の一環で言ったつもりだったが、そこには大きな誤算があった。Aさんは実は宝塚大好き女だったのだ。望月は知らなかった。次の瞬間、Aさんがご贔屓*1がいる組である雪組のチケットを望月の目の前で落札し*2、その前に差し出すのをーー!

 

登場人物

望月

倫理観が著しく欠けている。顔のいい人間が好き。ある事情によって推しの現場から遠のきつつあり、生きる意味を失いつつある。親もびっくりの放蕩娘。宝塚についての知識はほぼゼロ。

 

Aさん

倫理観が著しく欠けている。某アイドルグループと宝塚を掛け持ちする化け物のようなバイタリティを持つ。

 

Bちゃん

倫理観が著しく欠けている。某アイドルグループをデビュー当時から応援しているかなりキツいオタク。望月と同じく宝塚に関する知識はゼロ。

 

  シャフトが送る、倫理観ゼロの3人が繰り広げるサイキックアクションコメディーアニメ!…ではないです。飽きたのでいつものテンションでいきましょう。オタクの友達に連行されて宝塚を見に行きました。

  本当に異文化すぎて終始スペースキャットみたいな顔をしながらも、ちゃんと付いて行こうと色々メモを取ったり質問したりしました。あくまで、若手俳優のオタクが初めて宝塚に行って右往左往している様子を書くだけなので、深いことは語れません。今もまだ混乱しているので助けて欲しいです。

 

  まず宝塚駅に降り立った時点でワー!!!ってなりました。なんかね、もう、そこは異世界なんですよ。異国を歩いているような白い壁の街並み。言うなればディズニーランドみたいな、もう街そのものが宝塚の雰囲気で作られていました。家からそんなに遠くないんですが、あまり来る機会もなく、自分の住んでる地方にこんな場所があったんだ...と半ば信じられなかったです。

  駅から5分くらいのところに宝塚大劇場があります。この聖地をムラと言うらしいです。

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  ウワー!めっちゃ宝塚!!って書いてる!!って大きい声で言いました。当たり前です。

 中に入るとめちゃくちゃ広くてびっくりしました。すぐに小ホールの入り口があり*3、正面には食堂があります。さらに進むとグッズ売り場が三つくらいある。経済。

広いホールには、お姉様方がジェンヌさんの名前を書いたプレートを持って立っていて、もしかして闇オークションが始まるのかと思った。違った。(当然だよ)

聞くと、有志がファンクラブを設立し、ご贔屓さんの名義のチケットの売り買いを管理しているらしい...。なにそれ....やば...。

さらに進むと、劇場が!

 

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 建物に入ったところからそうなんですが、全てがロイヤルでときめきます。ふかふかの絨毯は銀河劇場を思い出しました。オタクあるあるだと思うんですが、もう劇場そのものが好きじゃないですか。世界観がマッチしてるから劇場がセットの一部みたいな感覚があります。

  全然関係ないですが開演前に行ったトイレの手洗い場はお湯が出てホ、ホスピタリティ〜〜!!と感動しました。

  あとめっちゃびっくりしたのが、劇場内の飲食が全面オッケーなこと!もちろん開演中は禁止ですが、開演前に生協特典?のお弁当をモリモリ食べてる集団がいてあまりにも面白い。さらに席の前のお姉様が手羽先を丸かじりしては骨にしていたのが面白すぎてずっと見てた。普段通っている劇場は基本的に飲食NGなので、カルチャーショックだった。あといいなあと思ったのはオペラグラスの貸し出しがあること!貸し出し料500円と保証金を払うだけ。忘れたときとか荷物が多い時などに便利です。うらやましいなあ~。クソバカなのでよく双眼を忘れる。

 劇場は二階組、最後尾が29列まで。今回は15列のセンターブロックだったけどかなり見やすかったです。前の人の頭が被って見えないってことが全く無くて素晴らしいなと。チケットは7列まで確約のSS席(12000円)、S席(8300円)、A席(5500円)、B席(3500円)。若手俳優舞台とあんまり変わらない。なんなら7列確約ならSS席安い気がする。今回の演目は一部のお芝居と二部のショーで構成されていて、こ、これは刀my...となった。全然違う性格の二つのお芝居が見られるの、超お得では。

 

一部 ひかりふる路~革命家、マクシミリアン・ロベスピエール

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 かの有名な独裁者ロベスピエール(以下マクシム)が独裁に至った歴史を、恋人マリー=アンヌとの出会いと共に描く物語です。マリー=アンヌはこのお芝居のオリジナルキャラクターです。私は歴史モノのお芝居がちょっと苦手なんですが(史実が気になって集中できない)、うまくまとめられていたのでとても見やすかったです。ストーリーに関してはこれくらい。

 衝撃を受けたのはやはりジェンヌさんたちのパフォーマンスです。

・マリー=アンヌ演じる真彩希帆さん、歌がうまい

 もちろん全員めちゃくちゃ歌がお上手なんですが、真彩さんは別格だった!

 なに...え...これが人間の歌声?いやいや天使でしょ...こんな澄んだ声聞いたことない...。え...私、天使を見てしまったんやけど...。みたいな...。スペースキャット極まった。

 すごく好きな演出があって、マリー=アンヌとマクシムがそれぞれ過去を振り返り、二人の後ろで去ってしまった人々が優しく微笑んでるシーン。二人の美しい歌声と優しい日々と、今ある現実のギャップに胸が詰まりました。

 

・朝美絢さん演じるサン・ジュスト、オタクがめっちゃ好きなキャラ

マクシムのカリスマにメロメロの狂信者、美貌の青年サン・ジュスト。これだけ聞いて好きにならないオタクいる?いない。

kageki.hankyu.co.jp

  朝美絢さんめっっっっっっっちゃ顔好きなんですけどどうしたらいいですか?こんな顔の青年が、独裁者を狂信してうっとりしてる姿が見られるなんて、ふつうに感謝でしょ。一番興奮したのは、マクシムが永遠の友情を誓ったジョルジュとカミーユを処刑して弱っている姿とは裏腹に、この上ない笑顔でマクシムを後ろから抱きしめるサン・ジュストのシーン。自分だけの独裁者であるマクシムを愛してしまっている...。オタクの好きなやつでしょ。オタクの好きなやつですよ!!

 曲はフランク・ワイルドホーン。デスノートミュージカルがかなり好きな私にとってすごくうれしいことでした。音楽がとてもいい。特に好きなのはマクシムとマリー=アンヌが初対面で家まで送っていくシーンでマリーが葛藤する曲。

 さらにすごいなあと思ったのはセットの自在さ。急に下から橋がせりあがってきたり、急に家が建ったり、物理を越えている。魔法?

 

 終結はあまりに切ないもので、普通に泣いてしまいました。そして口から「革命とは...愛とは...生とは…」といつものオタク文法がこぼれました。となりを見るとBちゃんが顔を覆っていたのでそっと寄り添いました。

 

  30分休憩をはさみ二部です。後ろを見るとほぼ全員が弁当をかっこんでいたので少し怖かったです。

 

二部 SUPER VOYAGER!-希望の海へー

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  Aさんからこの二部がマジでやばいと聞いていたので身構えていましたが、結論から言うとマジでやばかったです。まだ精神が帰ってきません。聞くところによると、演出家がジャニオタらしく(男性です)、ジャニオタを落とす気満々の構成でした

船出をテーマにオタクが大好きな海兵ルックで歌い踊る最高のアイドルパ

ここにいるやつ全員抱くまで絶対帰さない!!という強い意気込みを曲から感じました。

  後ろで弁当をかっこんでいたお父様方ももれなく抱かれました。

  主演の望海風斗さんがベルベットの黒地に金のモールがついた軍服を着てゴンドラに乗って幕上から登場するのですが*4、あまりの絵面の強さ、そして「ウェルカム、ようこそ俺の海へ 寒いだろこっちへおいで」「俺がお前の不安を全部吹き飛ばしてやるから(うろ覚え)」という強すぎる歌詞に脳みそを直接ブン殴られ、涙目になりました。「え、ヤバいボーっとしてると抱かれる!!」という恐怖も感じました。ていうか「君と俺」の君って私やんな??嘘でしょ...出港しちゃう...(??)というトチ狂った感情で頭がおかしくなりそうになりました。

  ソロパートでもジェンヌさんと私の空間♡俺とお前♡みたいなドリームスペースになってしまいました。「大好きだぞ泣き虫プリンセス」っていう文字、ハーレクイン文庫にしか無いでしょ。

  それからLA・LA・LANDでしかないセットと衣装とダンス(嘘じゃないんです信じてください)、アンダルシアに憧れてを踊る望海風斗さん。(オラ馬鹿だから分かんねーけど著作権とかどうなってんだ?)突然の謎茶番(褒めてます)、嘘だと言ってほしい!GENERATIONSの曲を歌って踊る若手男役さんたち(ジャニーズにとどまらずEXILEまでも...)、マツケンサンバの応酬をスペースキャット顔で見守ることしかできませんでした。良い意味でめちゃくちゃ。

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  怖いのは、舞台に近いお客さんへの本気のファンサが知ってるファンサを三段くらいすっ飛ばしたものだったことです。見つめてウインクしてが長い!あんまりやると死ぬからやめて!

 オープニングはポンポンを持ってみんなで踊ろう!っていう趣向だったようでもちろんお姉さま方はポンポン(800円)を手に踊っていました。みんなめっちゃフリ覚えてるやんと思っていたら、実は公演前にフリのレクチャーをする動画があるらしく、またスペースキャットになりかけました。あらゆる福利厚生が整いすぎて怖い。

とにかく二部楽しかった!!!!

 

公演後

  Aさんが「アーーーー」しか言えない望月とBちゃんを連れて来たのは「キャトルレーヴ」。グッズショップです。梅田とかにも支店があるのは知っていましたが、マジで宝塚!!!経済!!パワー!!!って感じの品ぞろえです。

物価が安い!!

  若手俳優のブロマイドってL版三枚組600円が妥当ですよね。ここでは2L版の大きい劇中ブロマイドが一枚組で324円です。安。パンフレットは超分厚いのに1000円(税込み)やっす。さらにめちゃくちゃびっくりしたのが、「Le CINQ」という、今公演中の舞台の劇中写真が全ページに渡ってこれでもかと載ってる上に、一部の台本が全編載った雑誌が1000円(税込)で売っています。無料ってことです。しかも今公演中の写真が雑誌になってるって何...?時間をも超越している...?

  若手俳優舞台に通っている身として驚きの連続すぎた。さらに驚くことに、DVDは今公演の千秋楽までに発売されるそうです。DVDは今公演の千秋楽までに発売されるそうです!!!!!!もう一回言いましょうか?さっき見た公演が、千秋楽の後もすぐに見られるんです!!!!!!しかもBlu-ray版は一人一人の動きを追った映像が特典に入っているらしい...。

 もう理解が追いつかない。キャトルレーヴの中でちょっと怒られるくらいの音量「え!」「えええ!!!」「嘘やろ!!!嘘って言ってよ!!」と絶叫し、怒られました。私の知っている次元の世界じゃ無いことを痛感しました。

  最近の舞台制作会社にキレ散らかしていた私にとってあまりにもカルチャーショックな福利厚生内容でした。だって予定していたイベントが急に中止になったりしないんだよ?*5

 さらにディープなことを言うと、入り待ち出待ちは文化として認められているので、公演中、お稽古中は毎日会って直接お手紙を渡してお話ができます。*6

 Aさんの名言「一生会える」

  しかも駆け出しのジェンヌさんだと自分の出番表を作り、ファンに配るらしいです。なにそれ〜最高オブザ・ワールド....。Aさんがもらったものを見せてもらうと、手書きで丁寧に出番が書かれていて、こんなん応援してまうやろ〜と呻いた。

 

まとめ

 この全ての素晴らしさの裏にあるのはやっぱり歴史だと思います。ファンのことをファン以上に理解した手厚い福利厚生 、マナーが良いからこそできるファンサービス、脳みそに良いショー。全ては積み重ねてきたものがあってこそです。2.5次元界隈も、持ちつ持たれつで長生きするジャンルに育てば良いなあと思いました。

  望月はもうすでに「ポーの一族」に少なくとも二回入ることが決まっていますし、Bちゃんは朝美絢さんに落ちたので来週のチケットを取りました。みんなも宝塚に行って急性最高中毒になろう!

 

最後に見てほしい動画。

www.youtube.com

合言葉は「I love you」!!!!

 

 

 

*1:若手俳優界で言う推しの概念

*2:定価以下です

*3:小ホールでは大ホールとは別に違う演目を違う組がやっているらしい。例えるならば梅芸のメインホールとシアタードラマシティ。バブリー。

*4:キンプリの説明してるときみたいな気持ちになってきた

*5:C●LIEのことは言うな

*6:全員じゃないけど